支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】③

(前回記事)
支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】①
支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】②

◇施設を退所し養育里親のもとへ

高校1年生の3月に施設を退所して、養育里親のところに行くことが決まりました。中学生の時の高校受験の対策をしてくれた支援団体の、ある夫婦のところです。そこで、施設の生活から逃れられると思っていたら、2週間しないうちにここに来るんじゃなかったと思いました。

悪い人達ではないんですけど、良い思い出がなくて。私の家庭環境も知っていて、母に会ったこともあるんですけど、高校生でアルバイトや友達と遊んでいて帰りが遅くなったりとか、学校をさぼったりすると、お母さんのことを出してきて。

「あのお母さんの元に生まれてきたからあなたはこんな子になっちゃったんだね。」とか、「あなたは今私たちを苦しめているの。あなたのことをせっかくかわいそうだと思ったから家に招き入れたのにその態度は何?」とか言われました。

…なんかすごくむかつくなと。私のことを全否定されているし、お母さんのことを否定して怒るんじゃなくて、なんでそのことだけに対して怒らないんだろう?とか、なんかすごい自分はだめな親の元に生まれただめな子みたいなレッテルを貼られたような感じがして。

最初はなんとなく謝ったりとかして逃れていたんですけど、だんだん苦痛になってきて、その夫婦の前に姿を現すのも怖くなってきて、学校とアルバイト以外は部屋に引きこもったり、アルバイトを増やして、夫婦が寝静まる時間までバイトの友達と遊んで帰ったりしていました。

あるとき、施設時代の友達が親に家を追い出されたからかくまってほしいということを里親夫婦に言って、私たちと一緒に生活することになりました。その子は自立するのが前提で里親夫婦と暮らすという話になったので、私も里親と一緒にいるのが嫌だからその子と暮らせばいいやと思って。

もう一人家庭環境が複雑で家を出たいからという子がいたので、3人でシェアハウスしようって言って、里親に「私も高校卒業したら一人暮らししないといけないと思うから自立の練習にシェアハウスしてもいいかな。」と言ったら、好意的に受け止めてくれて家も全部探してくれました。それが高校3年生の18になる前で、高校卒業までの1年弱、シェアハウスをしていました。

◇高校卒業から現在まで

無事に高校は卒業して、アルバイトをしていた飲食店の運営会社に就職をしました。入社後も現場で働いていて、配属先の近隣店舗に手伝いをしにいったりという生活を3ヶ月ほどしていました。

エリアマネージャーから別の店舗に異動しないかいう話があり、異動することになりました。

そこがすごく大変で。私が配属されてすぐに店長がうつ病になってこれなくなったんです。当時一緒に働いていたのが、中途採用の間もない人と、私と同期の新入社員しかいなくて、アルバイトの人間関係も、お店の全体的な空気も悪くて、アルバイトがお金を取るとか問題も多かったんです。

最初のうちはその中でも学べることがあるかもと思って頑張っていたんですけど、寝る時間も少ないし、アルバイトの人との人間関係も上手くいっていなくて、だんだん自分も病んできて、秋くらいに仕事に行けなくなりました。

すごく死にたくなってしまって、10日間くらい死に場所を探すために、会社にも言わず無断欠勤したまま、大阪とか四国とか九州の方まで旅に出たりしました。

その後、中学生の時にお世話になっていた精神科の先生が診療所を開業したという話を聞いて、死ねなかったから病院に行こうと思って行きました。そこでうつ病と境界性パーソナリティー障害という診断をもらって、会社を半年くらい休みました。

仕事を休んでいる時も心から本当に休めたのは1週間もしないくらいで。だんだんこの先どうしよう?と。辞めるか復帰するかの2択しかないんですけど、復帰することは最初から頭にありませんでした。

でも辞めるにしても高卒で働けるのは工場だったり事務だったりで、工場は嫌だなと思っていました。地元に帰るのも嫌で、地元で人生を終えるのも嫌だし、母に金づるとして見られないか怖くて、地元で生活するというのも頭にはありませんでした。事務系の資格もないし、興味があるわけでもないし、なんか違うなというのがあって、悶々と考えていました。

考えている中で看護師は良いかもというのが出てきて、高校時代の先生に言ったら、働きながらでも奨学金を出してくれる病院があるよと今の職場を紹介してくれました。うつ病と言っても仕事を休むためにそういう診断がほしかったというのがあって、そこまでひどくはなかったので、チャレンジしてみるかということで、そこから1年間は同じ系列の有料老人ホームで介護をやって、学校に入るちょっと前に病院に異動して今もそこで働いています。

(④につづく)

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