支援金報告インタビュー第三弾【Eさん:女性】⑥

(前回までの記事)
支援金報告インタビュー第三弾【Eさん:女性】①
支援金報告インタビュー第三弾【Eさん:女性】②
支援金報告インタビュー第三弾【Eさん:女性】③
支援金報告インタビュー第三弾【Eさん:女性】④
支援金報告インタビュー第三弾【Eさん:女性】⑤

ーー支援というのもおかしいのかもしれないですが、どういうものが受けられたら良いと思いますか?

食べ物の支援は有り難いし、こういう支援を国の制度としてやってるよということを教えてもらえるのもすごく有り難いですね。

生活保護もそうだし、他にも国がちゃんと指定しているものが色々あるじゃないですか。

そういうことをなかなか知る機会がないので、教えてもらえると、これも一つの手だなって気休めですけど、今後こういうこともあるんだなと多少思っていればなんとかなることもあるので。

ーーそういうことを教えてもらえる所はやはりないのですね?

ないですね。どれも支援団体の人達から教えてもらっているので。学校でも知る機会もないし、社会に出てしまったら自分で調べるしかないじゃないですか。だから情報をもらえるのはありがたいですね。今回のコロナ関係だったらこういう支援をやってるよとかっていうのを教えてもらえると、この制度だったら使えるなとかってなるし。

ーー私たちも小さい団体なので、何もできてないなっていうのがあって、こうやってインタビューも受けていただいて、今すぐ何かできる訳ではないのが、申し訳ないですが…

それこそ支援団体の人達のインタビューって結構良い印象になるように、悪い印象になるようなことをもみ消されるというか、なかったことにされがちなんですけど、そういうのも包み隠さず出してくれて、もっと他の人達にこういう事実もあるんだということを発信してくれるだけでも、ありがたいなとは思います。

どうしても悪いところは見せたくないというのはわかるんですけど、結局そういう感じだから支援団体に助けてもらった子は幸せだとか、児童養護施設にいる子は親から離れられてちゃんとした生活ができてよかったじゃないかという印象で世間に出ちゃうから、先に進まないというか。施設は施設で、場所にもよるけど良いところばかりではないし、そういうことを発信してもらって知ってもらえれば、もっと施設の中の悪いところを直すために動きますねっていう人達も出てくるし、そういうことが大事なのかなって個人的には思います。

ーーそれがインタビューを受けてくださった理由でもありますか?
(今回のインタビューに際して、「良いイメージの記事にならないと思うので…」と一度はお断りのご連絡をいただきました。私(松村)が「良いイメージの記事を書きたいというわけではなく、経験されてきた現実をお聞きしたい」とお伝えして、それならばと受けてくださった経緯があります。)

そうですね。「悪い印象のほうが強いんですけど」って言うと、「じゃあやっぱりインタビューは無しで」とか、「悪い部分はあとでこっちで編集しておきますね」というのがあったので。実際になかったことにされたなぁということもあります。施設関係でやり取りしている子から、ここのインタビューを受けたら物資がもらえるよって言われて、今ちょっと生活に困っているから受けてみようかなと思って受けて、インタビューしたときは悪い部分とかも話してくださいって言われて話したのですが、できた記事を見たらなかったことにされていました(笑)。1年前くらいに受けた取材だったんですけど、なかったことにされたことが衝撃過ぎて覚えています。「記事できました!上げました!」っていう連絡が来て、読んだらあれ?そうなんだ…みたいな感じです。

ーー私たちは掲載前にちゃんと見てもらってからしますので…。約束します。

はい、お願いします。

ーー最後に何かこれだけは…ということなどありますか?

施設を出た人はどうしてもお金に困りがちなんですよね。未成年で満足に働くことができない、頼れる人がいない、精神病を患ってしまって働くことができない等の理由があるからです。私自身も躁鬱と診断されて働きたくても思うようにできなくてお金に困ることが多くありました。だからこそ、さっきも話した国の制度だったりとかっていうのを教えてもらえるとすごく有り難いというのは、大事なことかなって思います。

 

インタビュー第三弾は以上となります。記事本文中にも記載いたしましたが、Eさんは「施設でもいい思い出がないので良いイメージの記事にはならないと思います」と、一度はインタビューの依頼に対してお断りされました。施設での生活や私たちのような支援団体が行っている支援には、良い部分もそうでない部分もあるのは当然だと思いますし、経験されたご本人が感じた現実を知りたいという気持ちが私自身は強く、しつこくお願いさせていただいて、それならばとお受けいただきました。

他の記事でも書いているのですが、お話しの中に出てくる施設様や支援団体様を批判する目的は一切ありません。救われている方がいることも事実であり、反対につらい想いをされた方がいることも事実だと思います。こうしてお話しを聞かせていただく事で、私たちが行っている活動はその対象となる子供たちに寄り添ったものになっているのか?と改めて考える機会をいただいているような気持ちになります。

また今回Eさんがこんな支援があったら有り難いとお話ししてくださった、国や公的・民間団体が行っている、社会的養護出身者の方が利用できそうな制度や支援の情報提供について、なにかご存知の方は、教えていただけたり、積極的に発信をしていただけたら有り難く思います。

(インタビューアー:松村明香)

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