目標金額 支援者一人あたり 12万円/年 × 4年間  募集人数6人

 

秦小夏さんのプロフィール ※本人が特定されないよう個人情報に多少の修正を加えています。

 

〇18歳(インタビュー時) 女性 (中部地方まれ)

〇兄1人・姉2人・弟3人の3女として誕生。経済的な理由で2歳から児童養護施設で暮らす

〇小学校からソフトボールに打ち込む

〇2025年4月から4年制の大学に進学し、ソフトボールを続けながらスポーツを学ぶ

〇将来は高校の体育教師になること、家庭環境で困る人の力になることが目標

 

自己紹介

長所:

リーダーシップがあることです。大体の状況には対応できると思ってます。

小学校から高校にかけてソフトボール部の部活でキャプテンをやっていて、常にチームメイトと上手くいってない子への声がけをどうするか、チームメイト同士どうしたら気まずくならないか、よく考えていました。

揉め事があった時は、どちらかの味方につくのはできないので、それぞれの良さを伝えるようにしていました。「何かあったら話聞くからね」という声かけも大事にしていました。

施設にいていろんな子ども・大人と関わってきたし、他チームの選手・監督とも関わってきたので、人に関わる機会が多かったからこそ培われた力だと思います。

 

短所:

短気なところです。ちょっとできなかったらすぐイライラして諦めたりしてしまいます。

高校の部活でキャプテンとして色々な相談を受けて大変だったとき、自分の対応も良くなかったとき、自分が嫌になってしまって、自分がキャプテンやっちゃダメかなと思ったりもしました。でも仲間みんなに支えてもらってなんとかやってこれました。

 

趣味:

音楽はよく聞く方だと思います。幅広く聞く感じです。曲から入ってくタイプで、「誰が歌ってるんだろ」と思って調べてハマっていきます。あいみょんとか平井大さんが好きですが、その時その時によって好きな歌手が違います。移動中、部屋にいる時も流したりします。

 

特技:

スポーツの球技全般が得意です。でもサッカーやーバスケみたいなボールだけ使用する競技でなく、ラケット等他の道具を使う方が得意かもしれません。運動神経はいい方で、周りからもよく言われます。体育の成績は大体5です。走るのは好きじゃないですが、速い方にはいると思います。

生い立ち

家族構成としては父、母、兄、姉二人・弟三人ですが、兄姉とは一緒に暮らしたことはありません。姉の一人には、会ったことがあります。

生まれてすぐは父母と暮らしていたみたいですが、施設に入所したのが2歳くらいの時だったので、両親の記憶はありません。その後会ったこともありません。児童相談所を通じて連絡は取ってもらってるみたいです。

 

小学校に入る前は、しっかり者だけど甘えん坊と言われてました。外で遊ぶのが好きで、サッカーや鬼ごっこ等で走り回っていました。一緒に遊ぶ友達は男女問わず、同じ年代の子や、上の子もたくさん遊んでくれました。人見知りではあるけど明るかったと思います。

 

小学校時代

小学校に入学してからも外で遊ぶのは大好きでした。

小1の冬、ソフトボールをはじめました。

 

私がいた施設では、子ども達が何かしらスポーツをしていて、女子は卓球、男子はソフトという感じだったので、私もはじめは卓球をやっていました。

でも園長先生とキャッチボールした時に、「ソフトボールやらない?」と誘われてはじめました。冬で、寒かったし、初めてやることで上手くいかないことばかりでしたが、楽しかったです。小学生時代はセカンドとピッチャーをやっていました。

 

小3の夏に地域のソフトボールクラブに入りました。

施設対抗ソフトボール大会があるのですが、審判の人がソフトボールクラブの監督さんで、お声がけいただきました。

 

施設でのソフトボールは男子がメインで同年代が少なかったのですが、地域のソフトボールクラブは女子チームで同年代の子達と一緒にできたのが楽しかったです。

土曜日は一日中練習で、たまに日曜もありました。昼の休憩の時はみんなで遊びました。

自分がうまくいかなかったとき、辞めたいと思ったこともありましたが、チームメイトのみんなと会えなくなるのが嫌で辞めませんでした。

小4からは試合にもたくさん出させてもらいました。

キャプテンになったのは6年生の時です。実力的には同じくらいの子がいたんですが、まとめたりするのは私が向いていると言われ、指名されました。

正直不安はありました。時には叱ったりしなきゃとか、教えたりするのも言葉でうまく説明できるのだろうか…という不安はありました。

でも小学生の時は自分に求められることはそんなになく、中高時代の方がキャプテンとして成長できたように思います。

 

5年生の時にソフトボールの県大会で3位に入り、県代表として一つ上の大きな大会に出て、そこで準優勝することができました。小5でこの経験ができたのは大きかったです。

小6でも出場でき、その時は負けたのですが、普通経験できない規模の大会に2回も出場できたのはすごくいい経験になりました。

 

実は地域のクラブで活動しつつ、ずっと施設の練習にも参加していて、施設対抗試合で小5〜中3の間に4回MVPを獲得し、自分のいた施設が優勝していました。

 

小5〜6の時は上の人もたくさんいましたが、中学になると自分が上に立つことが多く、自分が引っ張っていくことが多かったです。一応上には立っていたのですが、上からものを言われたら嫌になるだろうから、同じ目線で話して、アドバイスや相談という形でチームメイトと接するように心がけていました。

 

勉強の面では、施設で公文をやっており、算数がすごく得意でした。

高校は文系でしたが、今でも計算は得意です。

 

 

中学・高校時代

地元の公立中学校に進学して、ソフトボール部に入りました。

所属している地域のクラブは隣の市のクラブだったので、同じチームの子は少なかったのですが、小学校から一緒の子は多かったので仲良く過ごしました。

 

高校は地元の公立高校の普通科に進学しました。

中学校で同じソフト部だった子以外、中学校や小学校ほど顔見知りはいなかったです。

進学校だったので、高校に入って最初の総合の時間で、大学について調べる時間がありました。ほとんどの人が大学へ進学するという環境でした。

 

中学時代は数学の成績は良かったのですが、理科がダメで、理系に行くと理科が足を引っ張ってしまう…と思っていたところ、国語と社会の成績伸び始め文系科目が得意になってきたので、高2から文系コースを選びました。

 

進路について

小学生の時にはもう大学に行こうと考え始めていました。

それなりに勉強できたから、施設の職員さんから進学を前提で話をされており、進学した方が就職にも有利だし、私は高校行って、大学行くんだろうな、とずっと思っていました。

 

同じ施設の子達は高校卒業後ほとんどが就職をしています。本当に一部の子だけが進学していて、同じようにソフトボールをやっていた10歳くらい年上の女の子が進学したので、先生はその子のケースを引き合いに話されてました。

 

小学校の時はまだしっかりとは考えてなくて、そのまま大学に行けるものだと思ってました。

 

中学の時は大学が遠すぎると友達に会えないのは嫌だなと考えていました。施設の先生に国公立だとお金がかからないからと国公立に行くこと勧められ、お金のこと気にし始めたのはその頃からです。

高校に入ってからは、行きたい大学を調べるようになり、それが国公立でなく私立だったので、たくさんお金がかかるということが分かり、奨学金の話を気にするようになりました。

 

大学は、ソフトボールが強い大学が良いと思っており、部活に力入れてるところだと私立の方が多かったんです。

あとはスポーツに関して学びたかったので、設備が整っているところがいいなと思って調べていました。

 

進学先は最後3校くらいに候補を絞ったのですが、実際に進学された先輩のお話を聞いたり、カリキュラムを調べるなどして、最終的に今の大学に決めました。

進学先はスポーツをがっつりやる学部で、ソフトボール部に入って部活もバリバリやりながら、授業の中でも学べて、さらに他のスポーツについても学べるのが魅力だと考えています。

 

進学にあたっての不安

金銭面での不安が大きいです。

高校時代は部活動が忙しく、アルバイトを始めたのが受験が終わった高3の12月末からで、3ヶ月しかできませんでした。

また大学入ってからは、部活が忙しいのと、寮に門限があるので、最初はアルバイトをするのは難しいと思います。ですが、生活に慣れたら、部活休みの日等にアルバイトができればと考えています。

お金は応募できる奨学金に申請をして、貯金と、あとはアルバイトで頑張っていこうと施設の先生とは話しています。

お金の他には、施設にいたときは、職員の先生がやってくれてたことを、全部自分ひとりでやっていかないといけないという不安が大きいです。特に私は施設から遠く離れた大学に進学するので、心細い気持ちはあります。

将来の目標

高校の体育教師になりたいです。「先生になりたい」と思い始めたのは、小学校低学年くらいの時です。その頃ソフトボールが楽しくて、ソフトボールの選手にもなりたいとも思っていたのですが、中学校くらいのときにどっちもは無理だからいい具合のところないかなと考えた時に、体育の先生だったら高校の部活の顧問とかもできるしいいんじゃないかな?と考えました。それで高校の体育の先生になろうと決めました。

 

体育の先生なので、生徒と一緒に自分も体を動かして、生徒と近い距離で、一緒に学んでいけたらと思ってます。

そして自分みたいに家庭事情で困っている人がいたら、助けられるような人になりたいと思っています。自分の性格的に自分が何かされて嬉しい、というより、してあげる方が嬉しいので、「してあげる」というのはよくないかもしれないですが、、人の役に立ちたいと思っています。

 

家族への思い

私が施設に入所したのは2歳の時です。私が施設に入所した時には、すでに兄一人と姉二人がいたのですが、みんな私が生まれる時には別の児童養護施設に入所していました。姉の一人とは、中学2年の時に初めて会いました。その後も長期休みで日にちが合う時に会いました。

 

施設入所前は両親と暮らしていたそうなのですが、兄弟が多いのに父がなかなか働かない人で、経済的に厳しいという理由で施設に入所したと聞いています。私の下にも弟が三人いて、その弟たちは私と同じ施設にいたので小さい頃からずっと一緒です。

母は離婚後別の方と再婚し、さらに二人の子どもがいるそうです。

 

両親とは施設入所以来会ったことはありません。話したこともないですし、顔も知らないです。児童相談所を通して連絡をしてもらっているみたいですが、連絡も取りづらいみたいです。

もう一度両親と一緒に暮らしたいとは思いません。記憶もないですし、会ってももう本当に他人みたいな距離感なので。

両親に思うことは…まあ、そうですね。色々と、あります。

聞きたいことも…そうですね、いっぱいありますね。昔の状況とかはすごい気になります。なんで、っていうのはすごいあるので…。ただ、知れたらいいなと思いますが、本人達と喋りたいかと言われると、それはまたちょっと違うかなと思います。本人達と会いたい・話したい、というよりはただ知りたい、という方が感覚に近いです。

児童養護施設での生活

施設に暮らしているということは、小・中学校時代は周りに他にも施設の子がいて、自分が言わなくても誰かが喋ることがありました。

あとは、学校でも「施設の子はこっちきてね〜」という場面があって、しょうがないなと思ってました。

 

高校時代は自分が施設で暮らしていることは、一部の人にしか言いませんでした。

あえていう必要なかった、というのと、言いたくなかった、どちらの気持ちもありました。

言っても大丈夫そうな人、というより「知っといてもらわないと困る人」には言ってました。

ちょっと仲良いくらいの子にはあえて自分からわざわざ自分の家庭事情について話す必要はないかな、と思っていました。可哀想とか言われたくなかったですし。

大体は「うち厳しいんだよね」で通っていました。

首を突っ込んで来ない人をわざと選んで付き合っていた、というところはあったと思います。

 

私がいた施設は割とルール等が厳しい施設だったので、色々と不満に思ったこともあります。

食事の好き嫌いが多かったので、栄養重視で作られていたということはわかっているんですが、めちゃくちゃ文句言ってました(笑)。

あとは1日の施設内の日課が色々とあったり、ルールが厳しかったのでそれに対しても文句を言っていました(笑)。

掃除が朝夕あって、夕方は17時半〜なのですが、高校生になるとその時間に帰るのも難しくて、部活の時はまだいいんですが、友達と遊びに行く時はもっと一緒にいたくって、ちょっとずつ帰る時間を遅くして行って、怒られたらまた直す、ということを試していました(笑)。

 

色々文句も言いましたが、施設の先生方には2歳から16年間すごく支えてもらったと思います。特に奨学金を申請するときは、とても親身に相談にのっていただきました。

施設の先生に、改まっていうのは恥ずかしいですが、感謝の気持ちは伝えたいと思っています。

 

施設の子どもたちに伝えたいこと

それぞれ事情があって施設にいるけど、それも一つの経験だから、それを役に立てていけるように、自分でやっていけるようになってほしいと思います。

私も小学生の時から一般家庭と全然違う、周りと違うということが不利に働くこともあり、そこに対して思うこともあったし、恨んだりしたこともあるけれど、恨んだらどうかなるという訳でもないので、だったらそれをいい方向に持って行った方が自分としても恨まなくていいと思うので、そのことを伝えたいです。

 

資金計画

(簡易版)

 

(詳細版)

 

小夏さんを応援してほしい理由(施設職員さんからの応援メッセージ)

 

職員Aさん

勉強、部活の両立は大変だと思いますが、無理をせず、頑張ってください。遠くからですが、応援しています。

 

職員Bさん

新しい環境で不安な事も多いと思いますが、学生時代しか味わえない事がたくさんあります。学生生活を楽しみつつ、将来の目標に向かって頑張ってください。

 

職員Cさん

大学生活楽しんでますか?生き生きとした姿が見れる事を楽しみにしています。

 

職員Dさん

小夏の成長が楽しみです。応援しています。

 

職員Eさん

どういった形でも、小夏の名前、プレーが見らえることを楽しみにしています。無理をせず頑張って!応援していますよ

 

職員Fさん

環境が変わって色々と大変な事は多いと思うけど、大学でしか経験できない事もあるからとにかく楽しんでね!

 

職員Gさん

「自律」を忘れず、ポジティブに大学生活を楽しんでね。帰省した時、いろんな話を聞かせてもらえるのを楽しみにしているよ

 

職員Hさん

フレー!フレー!がんばれ

 

職員Iさん

勉強も部活も頑張って下さい

 

職員Jさん

大学生活はどうですか。部活に勉強にと大変だと思いますが、自分の夢に向かって頑張って下さい。何かあったら連絡してね。

 

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