目標金額 支援者一人あたり 12万円/年 × 2年間  募集人数8

井上由奈さんのプロフィール ※本人が特定されないよう個人情報に多少の修正を加えています。

〇20歳(インタビュー時) 女性 (京都府出身)
〇2人姉弟の長女
〇4歳から高校卒業まで児童養護施設で暮らしていた
〇施設卒園後は専門学校に通い、23年春から大学に4年制大学に3年次編入した

自分自身のこと

性格:HSP、繊細さんみたいな性格。人の気持ちを強く感じ取れすぎてしんどくなったり、責任感が強すぎて疲れる。人にうまく頼めなくて自分で抱え込んでしまう。人見知りで引っ込み思案。
長所:諦めないところ。高校の時に卒業が危うかったけど、頑張れた。周りの人にたくさん助けてもらいながらではあるけど、自分の最終的には諦めないところだけは好き。
短所:先延ばし癖。なんでもかんでも「明日でいいや」「後でいいや」を本当に直さないといけないと思う。
趣味:心理モノや刑事モノの海外ドラマを見ること。好きな俳優はティモシー・シャラメで、高校生の時には図書室で洋画の雑誌を読んでいた。洋楽も好き。漫画もよく読み、一昔前の少年ジャンプ漫画の『友情・努力・勝利』みたいなのが好き。

 

由奈さんの生い立ちから小学生時代

母と私と二個下の弟3人家族でした。私が4歳の時、弟が2歳の時に施設に入ったそうですが、自分の中ではいつ入ったとかはなくて、気がついたら施設にいました。
幼児の子たちが集まる部屋で暮らして、その子たちと仲良くして幼稚園に行ってという感じでした。幼稚園では手編みマフラーとかジェンガとか中遊びが好きでした。当時から感受性が豊か過ぎて卒園式では一番初めに泣いてました(笑)
小学校に入学して問題児に困らされたり、今でも仲の良い友達ができたりと低学年時代を過ごしました。4年生5年生ぐらいで反抗期が来て、今思ったら先生すいませんって感じですし恥ずかしいのですが…。それからクラスの子みんなから不良女とか言われるようになりました。
6年生は少し落ち着いて、また友達もできて、修学旅行で仲の良い友達とグループで回ってとても楽しかったことを覚えています。その友達は今でも仲が良いです。

 

小学校卒業~施設再入所

小学校の卒業式にお母さんが来てくれて、そこから中学校が始まるまで長期休みだしということで弟を置いて家に帰りました。そこから結局施設には戻らずに、お母さんと暮らすことになりました。
中学校も施設の学区から離れたところで入学しましたが、友達となじむことができなくて不登校になってしまいました。ずっと家で録画してあるドラマを見て、朝になったら寝るという生活で、朝になったら仕事に出かけていくお母さんを見て罪悪感があったのも覚えています。
そんな生活をしているうちに「このままじゃダメだから施設に戻ろう。児相に行こう。」と考えました。でも児相がどこにあるかもわからないし、携帯もお金もないし、「とりあえず施設まで歩いて行こう!」ってなったんです。一人でサンドイッチとかもちゃんと作って(笑)それで施設にたどり着いて(職員さん曰く、15~6kmの距離)、「由奈ちゃんなんでいんの!?」と職員さんもすごく驚いてましたが、とりあえず中に入れてもらって話をしました。帰りは家まで車で送ってもらって、お母さんは心配していたと思うんですけど特に何も言われませんでした。
後日、お母さんが仕事でいない時に児相のケースワーカーさんが来て一緒に家を出ました。一時保護所に入ることになって、それが中1の8月後半くらいだったのですが、施設に戻ることをお母さんに反対されて、承諾がないと戻れないので、結局11月くらいまで一時保護所にいました。その間も私は学校に行けず、一時保護所でも時間割が決められていて、勉強する時間はあったのですが、私の学力が低すぎたのか割り算とかをひたすらやっていて、中1の数学とかがやりたいと言っても「誰かが教えないといけないからそれは無理」と言われてました。
でも一時保護所は意外と楽しかったです。ルールはめっちゃ厳しかったですけど、その中でもできた友達はいっぱいいて楽しかったです。11月後半くらいになってやっと施設に戻れることになりました。

 

中学校生活

中学校も施設に戻ると同時に転入しました。田舎なので小学校から同じ面々で、「えー由奈戻ってきたん?」という感じでした。私が施設にいるから何ということがなくてすごく居心地が良かったなって、周りの人はすごく良い人だったんだなと今振り返ると思います。
部活は小学校の時に友達と約束していた剣道部に、私もあとから入りました。みんなが袴を着ているのに自分だけが体操着なのがすごく嫌だったことを覚えてます。あとは思春期の反抗的な時期でもあったんですが、なんだかんだ剣道部は続けました。
勉強は先生が遅れていることを考慮してくれて、放課後に個別で授業をしてくれたのがとても有り難かったです。
3年生に上がると原因はわからないのですが、朝が起きれなくなって、不登校になりました。一度休んでしまうと本当に行けなくなるんです。いじめがあったわけでもなくて、友達がいてなんなら学校に行ったら楽しかったのに、すごく学校を休んでしまって。担任の先生が良い先生で施設まで来てくれたりしました。
先生に薦めてもらった高校を受験して合格して、担任の先生も奥様も泣いてくださって。剣道部もやめたいやめたいと言ってましたが、結局最後まで続けて。卒業式は先生が泣くので朝からみんなでずっと泣いてました。

 

高校生活

高校では後ろの席の子と仲良くなれて今でも仲が良いです。その子ともう一人と3人でよく一緒にいるようになって、そのまま一緒に陸上部のマネージャーになりました。2年生でも3人全員同じクラスで、あと2人加わって5人で一緒によく遊びました。みんなあまり協調性のない変子の集まりでした(笑)3年生になってみんなと趣味が合わなかったり、相変わらず休み癖があってよく休んでいたので、1回休むとみんなの話がコロコロ変わるのでわからなくて、学校に行くのがまた面白くなくなってしまいました。
卒業がやばくなってしまって、夏休みに私だけ月曜日~金曜日まで1時間目~6時間目まで授業をずっと受けて、先生に混じって掃除とかもしたりしてました。それでも冬頃に単位が足りないということになって、本当のことはわからないのですが、先生がおそらく自分が数え間違えたからという形で責任を被ってくれて、冬休みに補習を受けたら卒業できるということになり、いろいろあったんですけど卒業できました。

 

専門学校への進学

高校で出席が本当に足りなかったので大学には行けるほどでもないけど、でもお母さんみたいにはなりたくないなっていう対抗心みたいなのが自分の中では大きくて大卒はしたいと思っていました。私が行った英語の専門学校は編入率がとても高かったので、英語は本当に苦手だけど、洋楽とか洋画は好きだったからやってみようと思って進学しました。
入学したら英語が本当に苦手なので月曜日~金曜日までずっと英語漬けなのが苦痛過ぎて、友人関係もうまくかず、朝起きれなくなって、体調を崩してうつ状態みたいになって、体重も大幅に減ってしまいました。でも辞めてしまったら奨学金を返済しないといけないし、帰る実家もないから、頑張るしかないということを施設の先生と話したりして。
2年生になって居心地の良い友達もできて、なんとか学校に通えるルーティンに戻りました。朝は難しかったので施設の職員さんにモーニングコールをしてもらってました(笑)学校の事務の人とかも、すごく手厚くサポートしてくれて無事卒業して、今の大学に4月から編入学しました。

 

大学への編入学

英語を使うということで観光を学ぶ学科に入りましたが、全く観光に興味がなかったんです。でもいざ聞いてみると全部つながってるなと思って。私は漫画が好きなんですけど、漫画に出てくる聖地とか、普通の人だったら観光地にならないようなところが観光地になるんだ!と思うようになりました。まだ始まったばかりだけど、いろいろ頑張って好きになろうとしています。
それにやっぱり奨学金をもらっているので、やることはちゃんとやろうと。秘書検定2級取りたいなとか、TOIECも頑張って点数あげたいなとか考えています。
就活対策もしっかりしてくれる学校で、講座にも出てちゃんとやっています。いろいろ考えて接客とかよりはデスクワークとかの方が向いているなと思っています。だからMOSとから取りたい。インターンシップもあったり、説明会もあったりするので行こうと思ってます。あと観光案内と観光ボランティアに行くフィールドワークがあったりするので、ボランティアもやろうと思っています。

 

将来の目標

余裕を持ちたいなと思います。お金とかじゃなくて、気持ちに余裕を持ちたい。子どもの時って大人になったら全部大人になると思ってたんです。でもそうではないし、コンビニとかでも店員に対して態度が悪かったり、知らない人に八つ当たりする人って何だろうって思って。誰かに対していいなと思う嫉妬とか怒りとか人間だからあるし、あってもいいけど、「まあいっか」で終わらせられる余裕を持ってる人間になりたいなって思います。
あとは、最近できた目標なんですけど、いつか自分の満足のいく家に住みたいです。

家族のこと

洋楽とかが好きなのは、お母さんが小さい時から流していたからです。小さい時って「お母さんが好きなものは私も好き」となるから。小学校くらいのときは私の中での優先順位は全部お母さんで、家に帰りたいが一番上にあったので、小学校の卒業式の後、お母さんの元に戻りました。でも中学の時に「施設に戻るんやったらもう家には帰ってこんでいい」みたいな感じで言われて、私の中のお母さんの好感度は急降下しました。でも、頻繁に関わりたいわけではないけど一応心配ではあるなって。血がつながってるからとかじゃなくて、昔から知ってるからみたいな感じです。お母さんの定位置が決まらないので、実家がないんです。中学の時に一緒に住んでた家はなくなってて知らない間に県外に行っていて、またいつの間にか県内に帰ってきたという感じで。今もお母さんの家ではなくて彼氏の家に住んでいるみたいです。一人暮らしになってから3回ほどは会いに行きました。その時にもいろいろ思うところはあって、今は会ってないです。みんなみたいに実家という概念が欲しいのか…、たまにお母さんに会いたくなってしまう。でも会いに行ったら後悔するというのを繰り返して、最近は会いに行かないと決めています。

 

児童養護施設での暮らし

(施設職員さんのお話)
小学校4~5年生の頃は施設でも超反抗していました。一緒に住んでいた小学生が彼女含めて5人いましたが、下の子らを引き連れて学校に行かないんですよ(笑)学校から連絡があって探しに行ったら隠れてて、何回か鬼ごっこしたことあるんですけど。夜な夜な抜け出して近くの公園行ったりとか。でも法に触れることは一切してないし、誰も見てなくても赤信号は渡らないし、ゴミのポイ捨てもしない、そんな子です。下の子からもすごく慕われていて、退所して2年経ちますがみんな彼女の話をしています。トータルで言ったら全然迷惑かけられたとは思っていません。
(由奈さんのお話)
施設にいるからという特別感はなくて、私の中では日常。「おやつが少ない」と怒って冷凍庫にあるおにぎりを勝手にチンして食べたりとか、一回しゃべったら止まらないタイプだったので「はよお風呂入り」と言われたりとか、多分他の家でもあるでしょうみたいな。迷惑はかけたなと思いますけど…。たしかに旅行に行けないとかはあったけど、その中で色んな楽しみ方を見つけるのが得意だったのかな。近所におじいさんが作ったアスレチックがあってそこでアニメとか漫画の真似してチャンバラごっこをしたりとか。周りと違うから病むということはなかったし、施設行ってよかったなと思います。でもやっぱりめっちゃ怒られたし、めっちゃうざかったし、いちいちうるせえみたいな感じではありました(笑)いろんなわちゃわちゃもありましたが、今ちゃんと思い出しても楽しい。楽しかったです。

施設の後輩たちへ

施設にいる時には全然思わなかったけど、施設を出てから他の人と違うなって思うようになりました。私はバイトして生活費にしてるけど、みんなは娯楽費として使えるのが、なにくそって思ってしまうんです。今の時代は携帯とかSNSが普及しすぎちゃってるから、みんなの生活の仕方とかが見えて「あー違う」と思うし。たまに友達の言葉に傷つけられることもある。でもどうにかなるから。自分の力を信じてほしい。本当に最後はどうにかなるから、先のことを見据え過ぎずに、何かちょっと目の前の目の前のほんの1㎜くらい前から見て頑張ってほしいかなと思います。

 

施設職員様から見た由奈さん

根がすごく真面目なんです。優しいし、気づかいもできるし簡単に言うと良い子です。人見知りしたりとか馴染むのに時間がかかるので誤解されてしまうけど、気が合って、本当に繋がりだしたら根ですごく繋がれる。そして人徳があるというのか、小学校の時から周りに来る人が良い人ばかりなんです。彼女が何か人を寄せ付けるみたいな不思議な力を持ってて、だからアルバイト行ったってそうだし、学校行ったってそうだし、本当にどこに行ったって助けてもらえるんです。すごく気を遣ってしまってしんどくなってしまうこともあるんですけど、気を遣わなくていい相手と何とか出会えて来ているので、私は心配はしてないんです。本人は「何かいいことがあったら、次、よくないことが起きるんちゃうかな」っていう心配をしていますが、「大丈夫。ずっと頑張ってるからいつか報われるで」という話はずっとしています。
最後の底力はある。高校2年生の時から毎年ギリギリで階段上ってきているんですけど、絶対階段踏み外さずにここまで登ってこれたので、あと2年もできると思いますし、就活もしんどいかもしれませんけど、やり続けてやり通すかなって思ってるので、私はもう本当に自信持って薦めたいと思っています。本当に良い子です。

 

みらいこども財団・スタッフの感想(松村)

ご本人は人見知りとおっしゃっていましたが、たくさんお話ししてくださってなんとインタビュー時間2時間。しんどいことがたくさんあったと思うのですが、そんなことを感じさせないくらい明るくお話ししてくださいました。興味のないことでも興味のあることに繋げて取り組もうとされている姿勢を見ると、置かれた環境の中で前向きに楽しむことができる方なんだなという印象を受けました。周囲への感謝も度々口にされていましたし、これまでの各ライフステージ毎に”今でも仲が良い”というお友達がいらっしゃることも、心でつながった人を大切にしているお人柄を感じます。みなさんにもぜひ応援していただけたら嬉しいです。

 

資金計画

(簡易版)                          (詳細版)

   

支援者様への報告
毎月みらいこども財団よりメールで近況報告を送ります
数ヶ月に1回Zoom報告会を開催します(本人出席)

由奈さんを応援してほしい理由

職員Aさん

正義感が強く、曲がったことが嫌いで、嘘がつけないまっすぐな性格の由奈ちゃん。あなたの周りには自然と人が集まっていましたよね。困っている人がいれば放っておくことができず、年下の子の面倒も見てくれていました。人のことを気にかけ、自分のことは後回しだった由奈ちゃんが、まだぼんやりではあるけれど、自分がやりたいことを見付け、それに向けて勉強をしていこうと思っていることは本当に素敵だなと思っています。その貴重な思いを形にできるように心から応援しています。
人見知りで慣れるのに時間が少々かかりますが、根は真面目で努力家です。どうか皆様、一緒に歩んでいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

職員Bさん

幼児の頃から間違ったことが許せない性格で家族思いの由奈ちゃん。かなり頑固でちょっとスロースターターだった女の子が色々紆余曲折を乗り越え専門学校を卒業し、新しい夢に向かって大学に編入し着実に歩み出し始めたことに成長を噛み締めるばかりです。
真面目に色々考えすぎてしまって…、慎重になり過ぎて…、周囲のおとなはやきもきすることも。でも、そんな時もいつも誰かに支えられてここまで来れたことに由奈ちゃんもとても感謝してくれています。
そんな由奈ちゃんに今の進路があるのも色々な人に支えられ選択のチャンスがあったからこそだとつくづく感じずにはいられません。一見ほんわかしているようで心には熱い思いが存在する由奈ちゃんの夢を一緒に応援してもらえないでしょうか。いつかきっと花を咲かせてくれることを信じています。

職員Cさん

「大学に行きたい」とずっと話していた由奈ちゃんが、本当に大学生になれたことをとても嬉しく思っています。心配になることもあるけれど、困った時にはいつも周りの人が自然と由奈ちゃんに手を差し伸べてくれていますね。それは由奈ちゃんの皆に愛される人柄が周りをそうさせているのだと思います。自分の決めたことに向かって頑張り続けている由奈ちゃんをこれからも応援しています。ご支援くださる皆さま、由奈ちゃんを一緒に見守って下さい。よろしくお願いします。

職員Dさん

由奈ちゃんは小さい頃から人の気持ちを察したり、思いやったりできる、とても優しくて真っ直ぐな心を持っていました。“人に優しく、自分に厳しく”まさにそんな感じでした。自分自身に厳しく、真っ直ぐな分、時には悩んだり、苦しんだりしたこともあったように思うけれど、それでも由奈ちゃんらしく、由奈ちゃんのペースでここまで歩んできたこと、とても感心しています。
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