目標金額 支援者一人あたり 12万円/年 × 2年間  募集人数 6人

桜(さくら)さんのプロフィール ※本人が特定されないよう個人情報に多少の修正を加えています。

◇19歳 女性
◆東京で生まれ2歳頃に栃木県の児童養護施設に入所
◇高校を卒業するまで児童養護施設で暮らす
◆2020年4月より茨城県の4年制大学に入学
◇アルバイトをしながら保育士資格の取得を目指している

自分のことや、趣味のこと

アルバイトなども楽しめて、ポジティブな性格でよかったと思うことがたくさんあります。あとはマイペースです。ゆっくりなマイペースではなくて、すべきことをばばばっと終わらせてからだらーっとするのが好きです。アルバイトが忙しいときに、「これやってあれやって…」と自分の中で考えて動くことにやりがいを感じています。その中でも自分よりも後輩の人が困っていそうだったら声をかけたり、周りのこともチラチラ見ながらやっています。ただ、疲れていてスイッチが切れると一気にだらけてしまうので、直したいなと思っています。

家から一歩も出ないということも多々ありますが、思い立って遠くまで一人旅をすることもあって、インドアの時とアウトドアの時の差が激しいです。分刻みにスケジュールを立てて出かけて、計画を達成するとすっきりします。色んなところに行くのが好きなので、在学中に一度で良いから海外に行ってみたいです。

桜さんの生い立ち

東京で生まれました。父から母へのDVが絶えず、母子生活支援施設に避難したのですが、母が心身共に崩してしまい養育困難ということで2歳頃に児童養護施設に入り、そこから栃木県での生活が始まりました。本園が老朽化で建て直したり、小学2年生くらいの時に施設の本園からグループホームに引っ越したり、環境の変化が何度もありましたが、職員さんとの関係も良好で、特にトラブルなく高校卒業まで暮らしました。

小学校~高校時代

小学校の頃は内弁慶タイプで、施設ではたくさん話すのに、学校では縮こまってしまって一定の子だけと関わる性格でした。ただ成長するにつれて、色んな人との出会いの中で徐々に人見知りも解消されていきました。
中学校では吹奏楽部に入部し、打楽器を担当しました。「楽そうだから」という理由で入ったのですが、顧問の先生が厳しくて、反抗的な態度を取っていました。部活での気分を引きずって、施設の職員さんに八つ当たりしたり、駄々をこねたりすることもありました。そんな反抗期は中1から中2いっぱいまで続きましたが、その後は引きずることはなく、ちゃんと職員さんに感謝して更生できたのでよかったです(笑)。吹奏楽部の部員同士も先輩後輩関係なく仲が良く、今でも繋がりがあります。
高校生になるとアルバイトを始めるために、あまり忙しくない部活を探しました。中学時代に打楽器でドラムを経験したこともあり、軽音学部に所属して、3年生の先輩とバンドを組んで文化祭など定期ライブで披露しましたが、先輩の卒業と同時に解散。軽音学部を辞めて、2年生からは友達に誘ってもらった写真部に入部し、副部長も経験しました。週に1回のゆるい部活で、写真を撮るためにいろんなところに連れ出してもらったり、同期がたくさんいて楽しかったです。

児童養護施設について思うこと

2歳から入所して、気がついたら施設にいたという状況だったので当たり前のように生活をしていましたが、小学校高学年から中学生の頃にかけて違和感を覚えるようになりました。学校で書類を提出するときなどに、保護者の欄の名前と判子が自分の名字とは違うということが恥ずかしく、高校生になってからも他の人に見られないように気を遣っていました。自分の境遇とかは友達には話していなくて、これからも話すつもりはないのですが、やはり心のどこかで恥ずかしいとか、理解してもらえなかったら不安だなとか思うところがあったのかもしれません。ただ、当時一緒にグループホームに住んでいた子達もみんな学校では施設に住んでいることを言っていなかったので、それが当たり前のような感じで、言わなかったから窮屈な思いをしていたということはなかったです。
高校生の時に同じような境遇の人と知り合う機会もあって、「別に私は特別じゃないんだな」と気づくこともできて、そこからはあまり重く考えなくなりました。落ち込んだときは職員さんとも話してきましたし、助けられている部分がほとんどです。
今思えば施設出身で悪かったことがなくて、普通の家庭だったらできないこと、施設だからできたこともたくさんあって、そこで色んな人と出逢うことができました。色んな経験をさせてもらえたことが自分の糧になっているので、「施設出身でよかったな」と思うことがたくさんあります。1人暮らしを始めてからも色々支援していただいていますし、卒園者と施設職員という関係では無くて、昔から知っているおじさん、おばさんみたいな感じで、これからも長い付き合いをしていきたいなと離れていても思っています。

お母さんとの関係

母は今離れて住んでいてコロナもあってなかなか会えませんが、卒園後もご飯を食べに行ったり近況報告をし合っています。こちらから見ているとのんきだなぁと思ったりもしますが、卒園前に過去を説明してもらう機会があって「母も大変な思いをしていたんだな」と知ることができたのがよかったなと思います。
また、大学でも福祉系の分野として児童養護施設や問題を抱えている家庭について勉強したりするので、自分の過去を俯瞰して学び直せる機会になっています。
物事を良い意味で深く考えすぎない、ひとつのことでズーンと落ち込むことが無くてフラットな感じで生きていける部分は、母に似ているのかなと思うところはあります(笑)。今でもこうして継続して関わりを切らすことなく来れているのは周りのサポートがあったからかなと思います。

※桜さんの母子関係は良好ですが、金銭的なサポートを得られる状況にはありません

進学について

中学生の時、高校入試の時期に卒園後の進路のことを気にし始めました。漠然と将来の夢もなく、したいこともできることもわからない状態で焦って社会に出たくないという思いもあって、就職という選択肢は既に頭にはなかったです。高校に入ったと同時により強く将来を意識するようになって、学費をどのようにして賄えばいいかと悩んだりしていたのですが、職員さんと話したり、先輩の話を聞いたりする機会がある中で、保育系のことを学びたいと思うようになりました。調べている内に、現在通う大学は奨学金制度が充実していることがわかり、高校2年生の時に志望校を決めました。職員さんからは「進学は無理でしょ」と言われるようなことは一切なく、オープンキャンパスに同行してくれたり、奨学金について教えてくれたりと全力でサポートしてくれたので、無事に入学できましたし、進学後も継続してフォローしてもらうことで、悩みを解消できています。

桜さんの夢

保育の勉強をして保育士を目指していますが、勉強の中で他の職種を知る機会も今はあるので、自分の適性や続けていきたいことをみつけて、いっぱい悩んで色んな人に相談してそこで決めた仕事に就きたいです。保育士になるかもしれないし、接客も好きだから全然保育と関係ない仕事になる可能性もありますが、現段階では保育に携わる仕事がしたいなとは考えています。
あまりひとつのことにこだわりすぎないで色んな世界を見てみたい。色んな所に行って色んなものを見てみたいし、色んな人とも話してみたいし、お世話になったたくさんの人に恩返しもしたいし。色んな人と関わって成長して、経験値の高い人間になりたいです!

みらいこども財団・スタッフの感想

桜さんのインタビューを行う中で、周りの人への感謝の気持ちを何度も口に出されていたことが印象的でした。たくさんの出会いや様々な経験を経て、ご自身の過去とも冷静に向き合い、ポジティブな力に変えてこられたのだと思います。「色んな人と話して、色んな世界を知りたい」と話してくださった桜さんにとって、オンライン里親さんとのご縁がまた新鮮な良い刺激を受けられるものになればと願います。

入学から卒業までの計画

支援金の使い道

学費
生活費

支援者様への報告
毎月みらいこども財団よりメールで近況報告を送ります
数ヶ月に1回Zoom報告会を開催します(本人出席)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜さんを応援してほしい理由

施設Aさん

桜さんは高校在学中より、自立した生活に向けて、アルバイトで就寝が遅くなっても朝は自力で起床し高校に遅刻しないように登校するなど、学業・アルバイトの両立を図り、大学進学という目標に向けて精一杯頑張っていました。現在は目標であった大学に進学をすることができ、次の目標、将来の夢に向けて毎日頑張っています。何事もひたむきに頑張るのでぜひ応援していただきたいと思います。

職員Bさん

幼少の頃から頑張りを見てきました。自分のペースを崩さず築き、グループホームでは年長者として良きお手本となっていました。また習い事や部活動を通じて志を持って事にあたる芯の強さを養い、友達との良縁にも恵まれたことで行動力が備わってきました。園内外の友達との交遊、外部支援団体の主催するワークショップにも積極的に参加し、アルバイトにも勤しみ進学のために自己資金を貯蓄していきました。家族との交流はありましたが負担を考え、奨学金の申請や制度を活用し、保育士を志して日々勉学や実習に励んでいます。この先卒業や就職までの間には資金面での支援が必要です。これからも桜さんの応援者の一人として夢の実現を後押ししていきますので、皆さまからのご支援宜しくお願い致します。

職員Cさん

高校在学中より、アルバイトと学業を両立して頑張っていました。
大学に進学し、資格を取りたいと目標があり2019年に希望していた大学に進学する事ができました。
お菓子作りから食事まで作れる料理上手なお姉さん的存在あり、とても優しい性格で、善悪についてはしっかり年下にもはっきりと伝えることが出来る人でした。人のことはしっかり観察して関わることができ、自分のペースを乱さずマイペースな所もあります。一人っ子ということもあり周りに頼る人がいない中自分の目標に向かって頑張っていけるよう応援して頂きたいです。宜しくお願い致します。

職員Dさん

桜さんは高校在学中より、学業とアルバイトを両立し、学校も休むことなく意欲的に生活を送ってきました。在園中は年少児の面倒をよく見てくれ、食事作りなどの手伝いも積極的に行ってくれました。保育士と幼稚園教諭の資格取得を目指して大学に進学し、現在はアパートで自立生活を送り、学業とアルバイトを頑張っています。これから保育園や幼稚園実習も始まる為、皆様のご支援を頂戴することが出来れば、安心して実習に専念できると考えます。自分の夢に向かって進んでいけるよう皆様のご協力をお願いしたいと思っております。

職員Eさん

在園期間の長かった桜さんは施設生活の酸いも甘いも全てを見て、経験してきました。高校生の頃、キャリアプログラムに参加している時に、将来保育士になりたいということは、決まっていたのですが、さらに「自分に合っている職場はどこか?」と考えていたのを見た際に、自分の性格や苦手な事などを理解して、自分が保育士として精一杯働ける職場はどんなところか考えられている事に、「成長したな」と思いましたし、「進学しても大丈夫だな」と思いました。忘れもしません。夏休みに桜さんから「面接練習をしたい」と言ってきて、実際に面接練習をしました。その結果がどうだったかについては、支援者になって頂き、桜さん本人から聞いてみてほしいです。桜さんの意思の強さや負けず嫌いの性格があったから今があると思っています。施設を卒園してからの1人暮らしは想像以上に大変です。皆様のご支援の元、少しでも桜さんの生活を支えるご支援を頂けたら幸いです。宜しくお願い致します。

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