前回インタビューをさせていただいてから少しして、またご連絡を取ると、体調が悪化して入院しなければならず、しばらく連絡を取ることができなくなるとのことでした。その前にインタビューに協力しますとおっしゃってくださり、再度インタビューさせていただきました。
まずは実のご家族との関係についてのお話いただいた内容を掲載しています。
ーーーお祖母様が亡くなってから虐待を受けるようになったとおっしゃっていましたが、具体的にどのようなことをされましたか?
首を絞められたり、爪を立てられて血が出たり、死ねと言われたり、ものを投げつけられたりしました。病院に連れて行ってもらって、「父親から物を投げつけられた」と説明しても、「そんなこと隠しなさい」と母親から言われて、伝わりませんでした。
明らかに一線を超えていると思うようなことは前述の通りですが、日常的にも自分だったらこういう子育てはしたくないなということはかなりありました。
今考えたら普通じゃなかったんだなということはわかるんですけど、夢だったんじゃないかなと無理やりでも忘れようとしている自分がいます。
ーーー今でもフラッシュバックや夢に出てきたりすることはありますか?
ちょっと前まではありましたが、今はそこまではありません。今は自分が反抗せずに気を遣っているので、外から見れば普通の家族に見えると思うけど、それを維持するのに精一杯です。それを維持できているからこそ、一応家族の形になっているのかなと思っています。気を遣うのに精一杯になっているから、フラッシュバックはないけど他の形でメンタルを崩してしまいますね。
ーーー他の家庭と違う、普通じゃないと感じる部分はどういったところでしょうか?
どこから家庭的に問題があると捉えられるようになったかは自分でも曖昧で、普通の家庭の形がどういうものなのかわかっていないので、線引きができない部分はありますが、自分の感覚と他の家庭の感覚の中での家族の意味合いは多分違うのではないかなと今は感じています。
親が異様に自分に無関心なんです。自分では自由にさせてもらっているという感覚だったので、それが嫌だとかおかしいとは思っていませんでした。でも最近になって他の人と話していると、「自分が1週間〜2週間家出しても何も心配されない」というと「え?」と驚かれます。
今も連絡を取ることはできますが、今回入院するということは話していないし、話すつもりもありません。1ヶ月〜2ヶ月連絡が取れなくても何も心配してもらえないんだろうなと思います。
(③につづく)
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