社会的養護について知ろう vol.7
目次
虐待相談~子どもたちが施設等に入るまで
こんにちは、みらいこども財団スタッフの大谷です☺
毎週金曜に社会的養護に関するあれこれを発信していきます。
私自身も日々学びながらですが、ご参考になれば幸いです!
さっそくですが、みなさんは子ども達がどのように施設で暮らすようになるのか知っていますか?
あれ、そういえばどうなっているんだろう…?という方も多いかもしれません(私もその一人でした)
今回は社会的養護で暮らす子ども達が、どのようにして施設や里親・ファミリーホームで暮らすようになるのかを紹介します。
虐待相談から施設等入所(もしくは家庭復帰)まで
虐待などの相談・通報があると、おおまかに下記の流れで児童相談所が中心となって対応します。
虐待などの相談・通報→調査→各種診断→援助方針会議→家庭復帰や施設等入所
この間、必要に応じて子どもを一時保護
- 相談があったら原則48時間以内に子供の安全確認をします。
- 調査では面接や家庭訪問を行います。
- 診断では、保護者や子供のおかれている環境を分析判断する「社会診断」、子どもが虐待により発達や心理にどのような影響を受けているかを判断する「心理診断」、一時保護所での生活の様子を観察する「行動診断」、心身の状態を医学的にとらえる「医学診断」を行います。
- 調査と診断結果を踏まえて援助方針を決定し、家庭復帰や施設入所等となります。
出典
一時保護とは
虐待の相談・通報から、家庭復帰や施設等入所となるまで、必要に応じて子ども達は「一時保護」されます。
一時保護の目的は、子どもの生命の安全を確保することです。
また生命の危険があるときだけでなく、現在の環境に置くことが子どもの権利尊重にとって明らかに看過できないときも一時保護が行われます。
一時保護期間中、子どもは児童相談所に併設(もしくは別場所にある)一時保護所もしくは児童養護施設や里親・ファミリーホームで一時的に生活をします。
一時保護は保護者の同意を得ずに行われる場合もあることから、子どもの安全確保のため行動制限も多く、外部との連絡が取れず、学校に通えない子どもも多くいます。
出典
相談から一時保護、施設等入所になる子ども達の数
こうして児童養護施設等で暮らすことになる子どもは全国で年に約4,400人います。
100件の相談があったら、13件は一時保護、2件は施設等入所となるイメージです。
残りの子ども達は家庭へ戻り、児童相談所の継続的な支援を受けます。
出典
こども家庭庁「資料集「社会的養育の推進にむけて(令和6年4月)」6ページ
最後に私事になりますが、私も個人的に里親に興味があり児童相談所で面談や研修を受けさせていただいたことがあります。
そのときに、「養子縁組里親よりも養育里親のニーズが高い」「養育里親のなかでも緊急の一時的な預かり依頼のニーズが高い」とのお話がありました。
当時は何のことかよく理解できていなかったのですが、こうした一時保護の委託のことだったのかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回は、「一時保護とは」をご紹介予定です!
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