こんにちは、みらいこども財団スタッフの大谷です☺
毎週金曜に社会的養護に関するあれこれを発信していきます。私自身も日々学びながらですが、ご参考になれば幸いです!
さてみなさんは「子どもシェルター」を知っていますか?
以前ブログで「一時保護」についてご紹介しました。こうした一時保護機能を民間の団体が提供しているのが「子どもシェルター」です。でもなんで民間団体が提供いているの?といった疑問があるかもしれません。(私もその一人でした!)
今回は子どもシェルターについてご紹介します。
✨子どもシェルターとは?
子どもシェルターは虐待やさまざまな事情で家庭などで安全に暮らすことができない、10代後半の子どもが緊急で駆け込むことができる場所です。
定員6名程度の家のような場所で、子ども達は安心して過ごしながら、弁護士や児童福祉の専門家・児童相談所の職員さんと相談してその後の生活を決めていきます。
✨なぜ民間団体が一時保護機能を提供するの?
児童相談所の一時保護があるのに、なんで民間でもやっているの?と疑問に思われるかもしれません。
先日ご講演頂いたシェルター職員様のお話から、利用する子どもの事例をご紹介します。
「児童養護施設を卒園して住込みで就職したが失職してしまった。児童養護施設にも戻ることもできず野宿している」
「家庭で暴力を受けて家出をした」
「児童相談所に相談したが、もう18歳になっているので相談ができないと言われた。女性シェルターなども紹介されたが、そうした施設はすでに自立した大人向けの制度で馴染めない」
様々なケースがありますが、子どもと大人のはざまで公的支援を受けられなかったり、すでに大きいため児童相談所の一時保護は受けたくないが自立するにはまだ多くの助けがいる、といった10代後半特有の子ども達のヘルプに応えています。
✨有志の活動が国の制度になる
子どもシェルターは社会的養護に繋がらず追い込まれる子ども達を助けるべく、有志により20年前に設立されました。今では全国に19施設あります。
すべて寄付などの自己資金で運営してきましたが、現在では一部公的な補助が出るようになりました。
同じように10代後半の若者向けの支援をする施設として「自立援助ホーム」があります。
自立援助ホームも現在では児童福祉法に事業として規定されていますが、もともとは社会的養護を必要としながら、福祉、医療、司法などの制度の狭間で支援を受けられなかった子どもたちを対象に、「誰一人も見捨てない」、「最後の砦」という思いを持つ人々によってボランティアで開設された歴史がります。
困っている子ども達や人には国や自治体が対応してくれる、と考えがちですが、今ある制度や施設も、もともとは有志が立ち上げた経緯を持つものが多くあります。
私たちも優しい気持ちを持った大人の一人として、自分ごととして行動を起こしていけたらと改めて思いました。
もっと詳しく知りたい方は「カリヨン子どもセンター」のホームページも見てみてくださいね!
「社会福祉法人 カリヨン子どもセンター」ホームページ https://carillon-cc.or.jp/meeting/
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
参考:社会的養護について知ろうvol.8「一時保護ってなに?」
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