こんにちは、みらいこども財団スタッフの大谷です☺
毎週金曜に社会的養護に関するあれこれを発信していきます。私自身も日々学びながらですが、ご参考になれば幸いです!
先日、社会的養護出身者の進学支援の増額が発表されました。
こども家庭庁は今年度から、児童養護施設で暮らすこどもの大学進学を大きく後押しする。
これまで約20万円だった進学などへの支度費を2倍に増額。新たに受験料などの費用を最高で約16万円まで支給する。
出典:福祉新聞「施設出身者の進学後押し 受験費新設、支度費は2倍(こども家庭庁)」2024年7月23日
すごく喜ばしいニュース!ですが、お金だけでは卒業が難しいこともあります。
今日は児童養護施設から進学する子ども達のについてご紹介します。
✨複数の奨学金+アルバイトで進学
児童養護施設から進学する子ども達は、学費と生活費をすべて自分で負担します。この資金は複数の奨学金とアルバイト収入、学費の減免でまかないます。
例えば、私たちが支援するオンライン里親の学生さんのひとりは月20万円を自分でまかなっています。
参考:みらいこども財団オンライン里親プロジェクト 水野由香さん 資金計画より
奨学金には返済不要の給付型と、返済が必要な貸与型があり、貸与型は=借金のためその後返済が必要になります。
主要な奨学金は日本学生支援機構の給付型奨学金で、そのほかにも企業や一般団体の奨学金、日本学生支援機構の貸与型奨学金などを受給します。
さらにアルバイトでもお金を稼ぎますが、実習のある学部など学業が忙しくアルバイトが難しい場合もあります。
✨進学後の4年以内中退率は28%
進学はとても喜ばしいことですが、実は進学しても28%の子ども達が4年以内に中退しています。
中退した子ども達とは連絡が取れない場合も多く、実際はもっと多くの子ども達が中退していると考えられます。
出典:ブリッジフォースマイル全国児童養護施設 退所者トラッキング調査2023 報告書
進学と同時に一人暮らしをする学生さんも多く、家などの契約、お金の管理、自炊、アルバイト、学業…、すべてを一人でこなさなければなりません。
こうした中で、施設から出て初めての一人暮らしに躓き、心身の不調で学校に行けなくなることもあります。履修登録の方法やレポート提出方法など、勉強や評価方法が高校までとガラリと変わることで躓く学生さんもいます。保護者が奨学金を頼りに学生さんに連絡をしてくることもあります。様々な困難を乗り越えながら学生さんは毎日頑張っています。
✨奨学金の落とし穴
給付型奨学金や授業料減免も、成績次第では途中で打ち切られてしまいます。
奨学金が一つでもなくなると、学費や生活費を子ども自身で賄うのはとても難しく、中退せざるを得なくなるのです。
せっかく進学しても中退してしまい、奨学金という借金だけを抱えてしまう子どもいます。
お金の支援は必ず必要ですし、進学の選択肢はとても素晴らしいことです。
でもそれだけでなく、何より、進学後もおせっかいで支え続ける大人の繋がりを一つでも多く作りたい‼と思います。
みらいこども財団ではオンラインで学生を支援する取り組みも行っています。興味がある方はぜひご覧くださいね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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