こんにちは、みらいこども財団スタッフの大谷です☺
毎週金曜日に社会的養護に関するあれこれを発信しています。
さてみなさん、石井十次、という人物をご存知ですか?
石井十次は社会福祉などなかった明治時代、1887年(明治20年)に、岡山で岡山孤児院を設立。
キリスト教信仰に根差し児童救済に力を注いだ「児童福祉の父」と呼ばれる人物です。
岡山に生まれ、医師の道を目指していましたが、貧しい巡礼者の子どもを預かったことをきっかけに、
「医師になる人は大勢いても、児童救済をやる人間は自分しかいない」と、生涯を児童救済に捧げる決心をしました。
当時の日本は大日本帝国憲法が発布され、急速な近代化と相次ぐ天災の中で、貧困に苦しむ人々が多くいました。
石井十次は調査に行っては子ども達を保護して帰り、一時は1200人の子どもが孤児院で暮らしていたと言います。
✨“心も体も健康に育つように”石井十次の行った特徴ある養護方法
資金も不足する中で、石井十次は熱意と創意工夫で様々な先進的な取り組みをしました。
- ・小舎制 …保母1人と十数人の子どもが、小舎(家)で家族のように生活をする
- ・里子制度 …国内初「委託制度」(里子)の取り組み
- ・「岡山孤児院十二則」 …「満腹主義」「家族主義」など
岡山孤児院は1926(大正15)年に資金難や後継者問題により解散しましたが、二次世界大戦の終戦後、石井十次の孫が戦争孤児救済のため「石井記念友愛社」を設立。
その後1948(昭和23)年には児童福祉法施行により「石井記念友愛園」が児童養護施設として認可されています。
常にその時々で、目の前にある問題を「自分ごと」ととらえ、情熱と創意工夫で解決に心血を注いできた人がいるから、こうしてより幸せに生きられる今の社会があります。
そして今の課題に真剣に向きうのは、私たちの役目!
先人に学びながら、私たちも行動していきたいと改めて感じました。
もっと知りたい方は、ぜひこちらを見てみてくださいね!
出典
宮崎県 総合政策部 みやざき文化振興課 宮崎県郷土先覚者 「石井十次」
また11月には、かつての「岡山孤児院」を構成した家庭舎の一つの見学会が開催されるそうです
お近くの方は行ってみても良いかもしれません!
山陽新聞デジタル「石井十次の精神に触れて 11月、十次館(岡山)の見学会」
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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