みなさんこんにちは!みらいこども財団スタッフの大谷です^^
3月、卒業シーズンですね。今回は児童養護施設の子ども達の退所後について紹介します。
そもそも…児童養護施設とは
・保護者のいない児童や、虐待や貧困・保護者の病気などの理由により保護者と暮らせない児童が暮らす
・全国に600あり、主に3~18歳までの子どもたち2万3千人が暮らす
(詳しくは、「社会的養護を知ろう ②児童養護施設ってなに?」を参照ください!)
児童養護施設で暮らす子どもの多くは、18歳の高校卒業と同時に、施設を退所し自活を始めます。
毎年3月下旬には、多くの児童養護施設で「進級式・出立式」が行われ、進級児童を祝い、また高校卒業と同時に施設を旅立つ子ども達を見送ります。
先生や一緒に過ごした子ども達や支援者に囲まれ、晴れやかな表情で、でも不安と初々しさをもって巣立っていく子ども達。
18歳で、実家の支援がない、たった一人での自立。みなさんは想像がつきますか?
目次
✨自立までのお金の備え
ほとんどの子ども達は、保護者からの経済的な支援が見込めず、退所後は一人で生計を立てなければなりません。
このため、退所前に、児童手当やアルバイトで100万円を貯金することを目安として指導する施設が多いようです。
高年齢になって施設に入所する児童は、児童手当の貯金が短期間しかできないため、貯金額が少なくなってしまうことがあります。
✨高校卒業後の子ども達の進路
児童養護施設の子どもの高校卒業後の進路は、下記の通りです。
・進学:20.9%(大学や短期大学、高専などへの進学)
・就職:51.6%
全高卒者と比べ、進学は半分以下となっています。
ほとんどの子どもは、保護者からの経済的な支援が見込めないため、
進学する場合は、日本学生支援機構の給付型奨学金とそのほか複数の給付型・貸与型の奨学金を取得して進学に備え、不足分はアルバイトをして学費と生活費を賄います。
✨施設退所後の子どもを取り巻く課題
生活の安定から高校卒業と同時に就職するのは、決して悪いことではありません。
しかし、児童養護施設出身の子どもの進学後・就職後の中退率・離職率が全国と比べてとても高い点に課題があります。
この理由として、
・虐待による心の傷を抱えている
・このために自己肯定感や学力が低い子も多い
・実家の支援がなく困ったときに頼れる大人がいない
その結果…
・職場や学校での人間関係
・金銭管理
・孤独感や孤立感
で躓いたり、メンタル不調で学校や職場に通えなくなったり、金銭トラブルに巻き込まれる子どもがたくさんいます。
また貸与型の奨学金を借りて進学した場合は、退学と同時に借金を抱えてしまいます。
✨退所後の支援の不足
施設退所後の子どもの支援も、児童養護施設の役割と規定されています。
しかし、児童養護施設も常に職員が不足しており、実際は新しい入所児童のことで手いっぱいだったり、就職先進学先が遠方で支援しにくかったり、アフターケアのための資金が十分に支給されなかったりと、なかなか行き届かない現状があります。
✨私たちにもできること
施設を卒園して始まる一人暮らし、新しい場所、新しい仕事、高校とは全く違う勉強のスタイル…
何か躓いたとき、困ったときに、話せる大人がいるかどうかで子供達の未来は大きく変わります。
もし児童養護施設の子ども達やその自立に関心をもったら、近くの児童養護施設に何かできることがないか問合せたり、寄付で応援するのも良いかもしれません。
みらいこども財団でも、交流型奨学金「オンライン里親」で施設から進学する学生を資金面と精神面で支えています。
(この4月から進学の奨学生の里親も募集しておりますので、気になる方は、お気軽にオンライン里親説明会にご参加ください!)
みなさんの一歩が子ども達の支えになるはずです!
私たちも、子ども達にとっての「困ったときに相談できる大人」の繋がりを少しでも広げられるよう、
そのきっかけを一つでも提供できるよう、これからも尽力してまいります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
✨児童養護施設卒園後の学生を支援するオンライン里親さん募集中!
✨児童養護施設在園中から継続して関わるボランティア募集中!
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