ご存知の方も多いと思いますが、
児童養護施設の子どもたちは18歳、高校卒業と同時に施設を退所しなければなりません。
大学卒業の22歳まで施設に入所できる措置延長という制度があるのですが、
ある職員様とお話しさせていただいている中で、その措置延長についてお聞きする機会がありました。
そこでひとつ驚いたのですが、
18歳の誕生日を迎えた時点で制度上は退所ということになり、
「高校卒業まで措置延長」という手続きをしなければならないのだそうです。
基本的には高校卒業まで施設にいられるのが普通だと思っていたので、
(以前はそうだったようですが)とても驚きました。
措置延長のためには措置延長が必要である理由や意義、
施設でどのようにサポートして本人の将来につなげるのかといった計画などを
児童相談所に提出して許可をもらう必要があるそうですが、
20歳、22歳までの措置延長は簡単には認められないのだそうです。
一日に5~6件の入所依頼が来る中で、
定員数の限られた枠を措置延長に使うことは難しい状況なんだとか…。
また、ほとんどのお子さんは「施設を出たい」とおっしゃるそうで
無理に引き留めることはできず、
児相も「本人が出て行きたいと言っているから」となってしまうのだそうです。
施設という安全な場所での生活を必要とするお子さんが次から次に入ってくるということも現実で、
施設を出てから大丈夫だろうか…と心配しながらも、
ほとんどのお子さんを退所させなければならない職員さんの思いは計り知れません。
そんな中でも卒業後に子どもたちがしっかり生活していけるように、
できる限りのサポートをされている職員さんの力に私たちもなりたいと改めて思います。
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