コロナウイルス緊急支援プロジェクト

支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】④

2020年11月02日

①~③では、生い立ち、施設に入った経緯から現在に至るまでお話しいただいた内容を掲載しました。
その後、こちらから質問させていただきながらインタビューを進めていきました。

(前回記事)
支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】①
支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】②
支援金報告インタビュー第二弾【Wさん:女性】③

ーーここまでお話しを伺っている中で、その時その時の環境に対して、冷静にこれはなんか違うなということに気づいておられるように感じたのですが、周りにそれはちょっとおかしいよねと一緒に言えるような人がいたのでしょうか?

精神科の先生には、仕事を休みたいと言っていた時期に、「人間って精神的に不安定な時に出てくる選択ってわりとまちがっていることが多いよ。一回休んでみて一旦冷静になることが大切だよ」と言ってもらったりしました。

私は人とあんまり関わることが好きじゃなくて、友達も少ないんですけど、自分で考えて色々やるのが好きで、本とかもよく読んで、どこか変に夢見がちなところもあるんです。ポジティブな方に考えて、答えになってないかもしれないけど、今よりもっと良いことがあるかもしれないという変な夢とか期待で生きてきたかなと思います(笑)。

ーー夢や期待とかを持ちながらも、いろんなこれまでの経験って裏切られていることも多いのではないかなと思うのですが?

裏切られたりとかすると、その時はめちゃくちゃ悲しいです。毎回すぐ死にたいとか思っちゃいます。仕事でめっちゃ注意されたり、友達が何気なく言ったことに対して、自分が全て否定されたような気がして死にたいとか思うくらい落ち込みやすいんです。でも寝たりとか、少しずつこの今の感情って5年後の自分が見たら大したことはないんだなとなんとなく思っていて、これは一生続くわけじゃないというのが確証はないけどなんとなくある。それでなんとなく生活していたら別の悩みが出てきたり、落ち込んでいたこともなんとなく切り替えられるようになったという感じです。

ーー今、妹さんや弟さんとの関係はいかがですか?

弟に関しては母親と暮らしていると思います。母と最後に会った後どうしているかはわかりません。「今中学生なんだろうな…」くらい。

妹は2年前くらいにいきなり電話がかかってきたんですけど、そこからはまったく連絡をとっていません。当時はアルバイトをやっていて…とか、学校がどうで…という話をしました。後輩に妹の友達がいるので、友達づてに聞いたりすることはありますが、あまり詳しいことは知りません。

ーー一時保護されたときはお一人だったのですか?

私だけでした。お母さんが意地悪なことを言ったり、殴ったりするのは、一時保護されるまでは全て私にだけだったんです。私が保護されてしばらくしたら矛先が妹に行きました。妹は私より規模が大きい非行少女になってしまって、養護施設には入れないから自立支援施設に入りました。自立支援施設は中学校3年生までしか原則いられないので、私が退所するタイミングと入れ替わりで妹が私のいた児童養護施設に入りました。

母は弟にだけは殴ったりしません。弟がかわいいという感じで。私が知っている限りではそういうのはなかったと思います。

ーー職員さんとの関係はいかがですか?

中学校1年生の時から退所まですごく大変だった時期を受け持ってくれていた職員は今は施設にはいなくて、児童相談所で働いているんですけど、お互いの誕生日とか、今週も地元に一旦帰るんですけど、帰るときにごはんに行ったりして会っています。

まだ施設に残っている職員の中には、コロナ関係で社会的養護を受けていた人向けの助成金で施設の職員とコンタクト取らないといけないというのがあったので、連絡を取って、元気?とか今何してるよという話をする程度の人が一人います。

あとはほとんどわかりません。

(⑤につづく)

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