『オンライン里親卒業式』のご報告です。
今回は本部スタッフの松村がお送りします。
2021年4月に始まったこのプロジェクト、第一号の学生であるNさんが無事卒業を迎えました。
在学途中で支援を開始した方や、短大・3年制の専門学校の方もいらっしゃり、卒業生はこの2025年3月末で15名となりましたが、4年間の支援期間を終えての卒業は初となります。
お祝いは3月に名古屋で行いました。
初めてのZoomでの顔合わせから3ヶ月に1回の交流会と、途中からは毎月の学生さんの報告書に対してメッセージを返すという形でオンライン上のやり取りを続けてきたみなさん。
4年間を経ての初めての対面、喜びもひとしおです。
お昼を食べて、名古屋港水族館に行き、夜は名古屋飯が食べられる居酒屋へ…
あっという間に感じる楽しい時間をともに過ごし、Nさんの卒業・国試合格・就職をお祝いするとともに、互いに感謝を伝え合いました。
***
名古屋と言えばひつまぶし…。会場のお店で集合です。
松村が到着し、少しするとNさんと職員様が到着。
座る位置を決めます。
職員様「Nちゃんの横、せっかくだから私じゃなくてもいいでしょ?」
Nさん「いやいや、それは隣おってよ!」
職員様「端っこの方が荷物おけるし、じゃあここなら机と机離れてるけど横になるから」
と、ずっと画面上でしか会っていなかったオンライン里親の皆さんに会う緊張が少しあるご様子。
一方でオンライン里親さんのLINEグループでは
「お花買ってから一緒に行きましょう!」
「ちょっと迷ってます」などと、こちらもワイワイと賑わっていました(^^)
続々と里親さんが到着されて、無事揃って会のスタートです。
料理が来るのを待つ間、本名での改めての自己紹介を行います。
恒例の(?)学生さんの本名当てクイズも行い、職員様や松村からのヒントにならないヒントを頼りに(笑)、みなさんいろんなお名前を口に出して盛り上がりました。
その後は歓談しながらお食事。
本当はここからじっくりセレモニーのはずが、席の時間が限られており…
★Nさんへのオンライン里親プロジェクト卒業証書授与、
★オンライン里親さんに卒業証書授与(お一人の方代表でほかの方には後ほどお渡し)、
★里親のみなさんからNさんへのお祝いプレゼントとお花のお渡し、
★Nさんからみなさんお一人お一人にメッセージカードと卒業旅行のお土産の詰め合わせのお渡し
をバタバタと行いました(汗)
カードにはNさんの卒業式の時のはかま姿のお写真と、Nさん・職員様からのメッセージが…
一枚一枚丁寧に、オンライン里親の皆さんお一人お一人のお顔を思い浮かべながら書いてくださったのだろうなと、思いが伝わってくるカードでした。
夜の居酒屋にはご一緒できない里親さんから一言をいただき、一次会は終了、あわただしく店を出ます。
(本来、財団スタッフが参加するのはここまでなのですが、今回はこの後もご一緒させていただきました…!)
みんなで水族館へ移動し、館内を周ったり、シャチのトレーニングやイルカショーを楽しみました。
移動中や水族館を周るときには、Nさんが各オンライン里親さんとお話をするところも見られ、緊張も解けてきているようでした。
その様子を「良いですねえ」と職員様と一緒に見ながら、私も4年間の歳月を感じて嬉しい気持ちになりました。
閉館時間、目一杯まで満喫し、夜の会に移動します。
居酒屋で名古屋飯を堪能しながら談笑。
職員様と離れた席でも問題ないご様子で、Nさんとオンライン里親さんとの距離がより縮まったのかなと感じました。
楽しい時間もあっという間に過ぎ…、最後はお互いに4年間の感謝を伝え合いました。
~オンライン里親さん~
「4年間応援させてもらえて感謝しています。」
「何かあったらかけつけるから」
~職員様~
「こんなにカッコいい大人たちがいるということに触れる経験になってよかった。私もお友達ができたみたいで嬉しいです。」
~Nさん~
「この制度がなかったら、特に最後の一年は乗り切れなかったと思います。国試前、アルバイトをしなくても大丈夫というのは本当に大きくて、気持ちに余裕を持って臨むことができました。最初は緊張していたけれど、3ヶ月に1回の交流会がだんだん楽しみに、自分の息抜きにもなっていました。4年間ありがとうございました。」
それぞれ帰路へ…
Nさんと職員様の予約している新幹線がみなさんの中で一番遅い時間だったので、一人一人をお見送りいただきました。
こうして4年間のオンライン里親プロジェクトが無事に一つの区切りを迎えましたが、これからもオンライン里親さんとNさんの関係性は続いていきます。
職員様も「また半年後とか一年後にZoomでもリアルでもお話しできると良いなと思います」とおっしゃってくださいました。
児童養護施設を出られてから大学4年間を無事に立派に終えられましたが、社会人としてまた新たな生活がスタートです。
大学時代で広がった世界がまたさらに広がり、いろんな人との素敵な出会いも、時にはどうにもならないような辛いことや腹の立つこともあるかもしれません。
何かのときに、自分にはいろんなところから見守り応援してくれている人がこんなにいるんだとふと思い出してくれたらいいなぁと願います。
4年前、このプロジェクトの立ち上げ(構想の段階)からご協力くださった職員様、オンライン越しとはいえ支援者の方と直接交流するという未知の経験を受けようと踏み出してくださったNさん、何の実績もなかったこの取り組みの一番最初のオンライン里親さんとして参加してくださった皆様。
どんなことが起こるかわからない中で、私たちみらいこども財団を信じ、力を貸してくださったことにただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
改めてこのオンライン里親はみんなで作り上げていく場だと実感しています。
学生さんと個性豊かな大人が出会い、互いに刺激し合って関係を築いていくことができる機会を、もっと多くの方に経験していただくことができるように、より一層頑張っていきたいと思います。
Nさんと職員様、Nさんのオンライン里親のみなさん、この度は本当におめでとうございます。
そしてこれからもよろしくお願いたします。
◾︎◾︎◾︎
「オンライン里親プロジェクト」は、児童養護施設を出た後、様々な困難がありつつも進学の道を選ばれた学生さんを、国内外複数のオンライン里親で、お金の面だけでなく、オンラインでの定期的な交流を通じて精神的にも卒業までサポートを続ける唯一無二のプロジェクトです。
現在4月からの支援を希望される学生さんの選考を進めておりますが、
オンライン里親さんの人数が30〜40名程足りず、支援開始の見通しが立っていない学生が複数名いらっしゃいます。
「オンライン里親プロジェクト」にご興味がある方は、お気軽にみらいこども財団のオンライン里親プロジェクト説明会にご参加ください!
まずは資料請求からでもOKです!
◆みらいこども財団『オンライン里親プロジェクト』
これからもこのプロジェクトを通して、多くの学生の夢を応援し、彼らが安心して暮らしていけるような仕組みとコミュニティを作っていきたいです。
どうぞよろしくお願いいたします!
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