みなさんこんにちは!みらいこども財団スタッフの大谷です^^
私たちは日々、児童養護施設の子ども達の支援をさせていただいています。
児童養護施設は「社会的養護」という国の仕組みのひとつです。
今回はちょっと馴染みがないかもしれない「社会的養護」の全体像をみなさまにお伝えします!
児童養護施設の子ども達のことをもっと知りたい、何か役にたてることはないかな?と探している方に、参考になれば幸いです。
目次
「社会的養護」とは?
社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。
社会的養護は、「こどもの最善の利益のために」と「社会全体でこどもを育む」を理念として行われています。
「こどもの最善の利益のために」行われること、
子どもだけでなく、子どもの保護者を含めた「家庭への支援」も社会的養護の大切な役割であることがポイントです。
”家庭と同様の環境における養育”を目指す
日本では長く社会的養護=施設養護でしたが、今ではより家庭に近い形での養育を目指しています。
具体的には
- ・里親やファミリーホームへの委託を増やす
- ・児童養護施設では1グループ4~6名の小規模グループケアやグループホーム化の推進
などを行っています。
この方針により里親・ファミリーホームで暮らす子どもの数は2022年度には7,968人と、2011年度と比べ1.6倍になっています。
4万2千人の子が保護者と離れて暮らす
令和5年のデータでは、日本全国で約4万2千人の子ども達が、社会的養護のもとで里親や児童養護施設などで保護者と離れて暮らしています。
社会的養護下の子ども達はどこで暮らしているの?
社会的養護の子ども達が暮らすのは、児童養護施設だけではありません。
里親家庭、赤ちゃんが暮らす乳児院、義務教育終了し児童養護施設を退所した子どもが暮らす自立援助ホームなど7つあります。
-
・里親・ファミリーホーム…(対象児童は、児童養護施設と同じ)
-
・乳児院乳児…乳児(特に必要な場合は、幼児を含む)が暮らす
-
・児童養護施設…保護者のない児童、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童(特に必要な場合は、乳児を含む)が暮らす
-
・児童心理治療施設…家庭環境、学校における交友関係その他の環境上の理由により社会生活への適応が困難となった児童が暮らす
-
・児童自立支援施設…不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童が暮らす
-
・母子生活支援施設…配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童が暮らす
-
・自立援助ホーム…義務教育を終了した児童であって、児童養護施設等を退所した児童等が暮らす
このうち、私たちが支援させていただいている児童養護施設が最も設置数が多く、全国に600か所あります。
社会的養護下にある約4万2千人の子どものうち、もっとも多い約2万3千人の子ども達が暮らしています。
出典:こども家庭庁 資料集「社会的養育の推進にむけて(令和7年1月)」 P.5
虐待を受けてきた子どもが約半数以上
それぞれの施設で暮らす子ども達の多くは、虐待を受けてきた経験があります。
虐待経験がある子どもは、里親家庭で暮らす子の46%、児童養護施設で暮らす子の71%、児童心理治療施設で暮らす子どもの83%などとなっています。
出典:こども家庭庁 資料集「社会的養育の推進にむけて(令和7年1月)」 P.9
今回は、社会的養護の全体像について、ポイントをお話しました。
もしもっと詳しく知りたい!という方は、今回のデータの引用元、こども家庭庁の資料を見てみてください。
今回取り上げた数字の一つ一つには、とても大変な経験と、それと向き合い懸命に生きる、それぞれの子ども達の姿があります。
私たちが日々支援させていただく重みを改めて感じるとともに、いちはやく児童養護施設で暮らす子ども達2万3千人に「繋がり支援」を届けられるように尽力しようと気が引き締まる思いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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